ManufacturingJune 19, 2017

第三回:BOMの活用方法

  「ブルー、って言うか、いつもは先生って呼んでいるのでちょっと変だね」(松岡)   「ちょっとどころか、かなり恥ずかしいんですけど・・・」(ターフル)   「まあまあ、いいから。 今回はBOMをEBOMだけに利用していたら損しますよ、と言う話でしょう?」(松岡)  
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「ブルー、って言うか、いつもは先生って呼んでいるのでちょっと変だね」(松岡)

「ちょっとどころか、かなり恥ずかしいんですけど・・・」(ターフル)

「まあまあ、いいから。

今回はBOMをEBOMだけに利用していたら損しますよ、と言う話でしょう?」(松岡)

「損するかどうかはわかりませんが、通常、もしくはパッケージ製品でBOMというと、生産管理だと、所要量計算:これは当たり前ですね、原価計算:これもよくありますね。EBOMはどうでしょう?と考えると、設計変更管理、図面・CADデータ管理、これくらいしかBOMを使った製品ってなくないですか?」(ターフル)

「パッケージ製品になると、汎用的な機能しか製品にできないので、お客様の業務はたくさんあっても、一般的な共通仕様が作れないんだと思うよ。特に弊社のように自動車部品メーカ様業界でお仕事していると、製品にマッチしない業務がいっぱいだわ。」(松岡)

「はい、なので今回はEBOM以外でどんな業務にBOM情報が利用されているか、を説明してみようと思います。間違っていたら言ってくださいね。」(ターフル)

「いやいや、これ掲載された時点で間違った事、公開されてるし・・・(笑)よろしく!」(松岡)

今回はBOMの活用方法についてお話していきたいと思います。

ENOVIAでは主に図面管理でBOMを利用していますが、それだけではなく様々な活用方法があります。

主に構成からなる積み上げ計算があげられます。

その具体例をあげていきたいと思います。

・原価管理

部品毎の原価を管理することで構成からなる積み上げ計算があげられます。構成品を元にコストを計算することで価格根拠を明確に導き出すことが可能です。

また、弊社の経験の中でコストを計算するには主に下記の情報を管理することで算出しています。

  • 材料費(材料単価 × レート × 量)×部品数
  • 加工費(溶接、プレス、表面処理等)
  • 輸送費
  • 償却費

他にも工場毎や通貨レート、時期、内外品の情報を元に計算を行い、積み上げ計算を行い、製品のコストを算出しています。

製品の原価を調べることは勿論ですが、設計中にどの部品を使用する方がコスト削減につながるかを比較したりなど様々な分析、調査に利用出来ます。

メリット

  • 根拠がある原価の算出
  • 設計段階からコスト低減の検討が可能
  • 原価の変動を管理することでコストシュミレーションが可能

環境負荷物質管理

RoHS指令、REACH規制なので含有量の情報管理が必要になってきます。多くの製造業でシステム化が進められていると思いますがこの情報管理もBOMにあわせて管理することで無駄なコストを抑える事ができます。

設計段階時に使用する部品の含有量が管理されていれば構成品の積み上げから設計中の製品に環境負荷物質が問題ないかを特定できる事につながり出戻りを未然に防ぐ事でECO設計に繋がります。

BOMを管理するだけでは中々メリットを見出すことは難しいですが課題に対しての解決手法に欠かせないものになります。

3DExperienceのMaterial Commplaice Managemaent(MCM)ではEBOMと連携し環境負荷物質情報が管理できるため設計者が設計段階で未然にチェックすることが可能な製品となっております。他にもデザインBOMとの連携やプロジェクト管理、ドキュメント管理との連携も可能です。3DExperience製品自体がビジネスプラットフォームを目指しているので複数の機能と連携させることで相乗効果が期待できます。(ターフル)

「ブルー、頑張ったね。これから、どんどんEBOM周辺の業務にEBOMの部品構成データが拡散して行って、業務の効率化ができると日本の製造業様の仕事の効率が上がるね。私達もがんばって提案していかないとね。次回は、エスツーアインジャー グリーンこと マッキ―の担当です。なぜマッキ―なのか・・・お楽しみに」(松岡)

<バックナンバー>

第一回:BOMから見つめなおす業務改革 第二回:ENOVIAで製造BOM育成過程を管理する

エスツーアイ株式会社:3Dエクスペリエンス・プラットフォーム ENOVIA

http://www.s2-i.co.jp/handling_products/product_enovia.html

エスツーアイ株式会社へのお問い合わせ:

https://www.s2-i.co.jp/mail/

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