Design for Manufacture & Assembly (DfMA): 建設プロジェクトを改善する、製造業手法の適用

Richard Kelly, Operations Director for buildingSMART International
リチャード・ケリー、
オペレーション・ディレク ター BSI(BuildingSMART International)

BSI(buildingSMART International)のオペレーション・ディレクターのリチャード・ケリー氏に、建設業界での「Design for Manufacture and Assembly(DfMA)」の動向について話を聞いた。DfMAの概念は、製品開発の効率化のための構造化手法として1970年代に開発された。今日、DfMAは、効率的に建設を進めるための、重要な「ものづくりのコンセプト」になっています。
全く新しい概念というものではなく、新しい技術で建築プロジェクトのエンジニアリング・コミュニケーションを改善する方法として注目されています。


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DfMAを建設業界で適用すれば、建設プロジェクト全体を的確にとらえて、最適な手法を決定します。

顧客の要望にかなう、多様で大量なものづくりを、高品質で費用対効果の良い生産施設で製造することが目的です。
この手法を実装するには、以下の2項目を理解することが重要です。

手法の詳細

製造でのアセンブリ設計とは、対象製品の製造手順を決めることです。つまり、最高品質の製品を適正な費用対効果の生産手段を定義することです。
Kelly氏によると、DfMAの目的は、さまざまな方法で組み合わせが可能な部品のシリーズを作成し、適正コストで多様な製品を製造することです。多様な製品を迅速に生産する手法なので、建設プロジェクトにも向いています。
この手法で達成すること:
1. 部品の共有、交換、複合で多様な製品を作成する。
2. 部品の接合部を簡素化する標準インターフェイス
3. 寸法を規定した標準モジュール
4. バスシステム:モジュール組み込み型の共通フレーム
[Adapted from Mass Customization: The New Frontier in Business Competition ]

DfMAは、インターフェィスの管理、不整合の調整、コラボレーションを促進し、現場業務を変革します。
無駄な作業を排除するリーン・アプローチとの組み合わせで、さらなる効率が生まれます。

DfMA の効果

ゼネコンは、DfMAにより、リーン・ファクトリーで製作する適切なタイミングを指定し、現場での適正な作業スケジュールを確定できます。これにより、様々な改善が進み、コスト削減と全体スケジュールが遵守されます。

効果:
1. 現場作業が予測可能に 部品数が増えると課題は増えるので、DfMAアプローチでは、部品の数を減らします。また、設計の初期段階では、手順間での許容範囲を設定します。その結果、部品が現場に搬入されれば、適正な据え付けが可能となります。
2. 品質の高い部品  各部品は工場製作されるので、現場施工より高品質となります。工場製作の部品の単価は高いですが、現場作業時間の短縮と維持管理を考慮すれば、全体のコストは低くなります。
3. 現場作業の安全性の向上 プレファブリケーションは、現場の作業量と物流を削減します。そのため、現場は整理され、安全管理と物流管理の両面で効果をもたらします。

 

維持管理段階でも以下の効果をもたらします。
1. この総合的な取り組みは、前倒しの保守計画や保守期間が過ぎた部品の検索も簡単に行えます。
2. DfMAの手法は、モデル・ベースで行われるので、オーナー、保守担当に建物の情報も簡単に引き渡せます。オーナーは、予防保全の判断と耐用年数を考慮した資産価値の適正な判断ができます。

早期にDfMAを導入する必要性

DfMAを効果的に使用するには、プロジェクトの開始時にすべての関係者がこのやり方に同意する必要があります。
ケリー氏は、ヒースロー空港 5Cターミナル プロジェクトでDfMAを適用しました。

オーナーは現場の安全性の向上を考えDfMAを導入しましたが、建設コストと品質向上も実現しました。
施設に関しては、標準化、システム化を考慮して設計され、各部品は最適化された工場のフローラインで製作され、適正なスケジュールで現場に搬入された。 各ターミナルは、12のスタンドを6人の現場作業員が2週間で組み立て、約33,000時間の現場作業時間が削減されました。
全体では、物流スケジュールは75%短縮され、約250万ポンド(360万米ドル)コスト削減されました。

DfMA の実施を妨げる要因

これらの手法の一部は、長年建設業界で実施されてきましたが、統合して実施されてはおらず、設計、施工、維持管理で定常的に行われてもいません。
buildingSMARTによると、DfMAを妨げる要因は、オープンな共通データベースがないことです。共通のプラットフォームとデータ標準(情報共有のためのIndustry Foundation Class、IFC)がなく、情報がサイロ状態に分断されたプロジェクトで、複数の企業が働いています。物件の詳細情報と維持管理の情報が共有できていません。
DfMAアプローチでの成功を確信して、こうした取り組みをプロジェクトメンバーに奨励するオーナーはもとより、先進的な設計者、施工者、専門工事会社も、大きな利益を得る可能性があります。
オーナーは、スケジュールとコスト削減、安全性向上に加え、維持管理と廃棄処分に関する文書も取得できます。

 

Related Resources

buildingSMART
SLIDESHARE: BIM to support DfMA and Lean Construction

 

ダッソー・ システムズ

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